プチベジタリアン化


ジェーム野菜

タスマニアにやってきて約4ヶ月が経とうとしてます。今いるHuonvilleも朝晩の冷え込みが結構厳しくなってきましたが、何より日没の時間が夏に来た頃に比べると大分早まりましたね。1月とか2月だと夜9時前ぐらいまで暗くなりませんでしたけど、今はもう6時過ぎには暗くなっちゃいます。夏が過ぎ去っていくって寂しいですがこちらは昼間はまだ温かいので冬服を持ち合わせてない自分にはまだ救いですね。荷物をいかに少なくするかが死活問題の旅人にはお日様の力が強いのはありがたい事です。夜は夜でヒーター+ブランケット重ね寝作戦で凌げますから。

そんなこんなでタスマニアの寒さが本格的に牙をむく前に自分はメインランドである大陸側に戻ろうかと考えております。次はどこに行くとか未定ですけどメルボルンが第一候補になりますかね。メルボルンにはLentil As Anythingというベジタリアン料理を提供しているレストランが3件程ありまして(ついこないだシドニーにもオープンしたという話を聞いた)、そこで働きたいななんて考えております。

タスマニアでは都合6件の場所をウーフとHelpxを通してお世話になったんですがベジタリアンのホストにお世話になった時に「意外とベジタリアン生活も悪くないな」と感じたんですね。それまで自分はベジタリアン=緑黄色野菜の葉っぱ系しか食べれないという浅学非才極まれりのイメージしかなかったんですが、ベジタリアンつっても卵は食べれるし大豆もいけるし豆腐もいけるし無論パスタも食べれるしで「あれっ、意外と食べれるものってあるんだな」という印象を持ったんですね。

まぁ自分の知識不足というか興味のアンテナがベジタリアンにそれまで向いてなかったので当然といえば当然の反応なんかなと思いますし、唯一懸念してた「肉に対する渇望感」も実際にベジタリアン生活を送ってみるとあまりなかったのが自分でも驚きでした。最初ベジタリアン生活が始まる前は上に書いたイメージの為に「肉食いてー!!」って発狂するのかななんて心配してましたけど、約2週間程ベジタリアン生活を続けてもあんまそうなりませんでした。多分出された料理が美味しかったのもあるでしょうし、肉もどきというか肉っぽい食感って豆腐ハンバーグなんかで代用できたりしますからそういう影響であんま肉が恋しくならなかったのかもしれません。余談ですが緑黄色野菜も大量に食べましたけど一度緑便が出た時はびびりました。一回きりでしたけど野菜の食い過ぎもあんまよくないのかなと。

タスマニアに来る前にメルボルンに滞在してた時にくだんのLentilに行った事があったんですが肉全然使ってないのにすごく美味しかったんですよ。その時も「あー肉使わなくてもこんな美味しい料理ってできるんだ」みたいな感想は持ちましたけど、実際にベジタリアン生活を送ってみてもっと肉使わない料理について知りたくなったんですね。 Lentilで料理を作れる工程をやらせてもらえるのかは分かりませんがトライしてみる価値はありそうです。


因みにこのLentil as Anythingの名前の由来ですがMental as Anythingというオーストラリア出身のバンド名から来ているみたいですね。このバンドの音楽は聞いた事ないですけどcrazyさが売りのようでそこからcrazy(狂気じみた)⇨普通ではない⇨他とは違う形態のレストラン⇨Lentil As Anythingになったようです。こちらに長く住む人から聞いたので多分本当なんじゃないでしょうか。

ネットでこのLentilの事を調べると創業者はスリランカ生まれのShanaka Fernandoという人が始めたんだそうです。このShanakaさんはスリランカでは裕福な家庭に育ったそうですが周囲には貧困層が多くそういった人々には当時から慈愛のアンテナが向いていたそうです。20代の時に発展途上国を旅している時に貧困層をみてさらにガビーンとなって2000年頃に私財を投じてくだんのLentilをSt.Kildaに設立した時も本人はSt.kildaのビーチで野宿してたんだそうな。極めつけは彼の友人や難民に自分の車を貸しまくっていたところ本人が知らない間に交通反則金が14,000$(約135万円)まで膨れ上がっちゃたみたいです。裁判に出廷した時に裁判官に冗談(半分本気?)で「罰金を払い続けるのは我が家の伝統芸なんですよ」みたいな事を証言台で言ったそうですが裁判官の心には響かず今も自分で罰金を払い続けているそうです。

ここまで慈愛精神の高い人っているんですね。騙されても自分がホームレスになろうともカンケーねぇみたいな。まぁ実家は裕福だそうなので本当は資産があってお金に対する執着心があまりない方なのかもしれませんがほんでも普通はここまでできませんよね。行く末はマザーテレサみたいな感じになるんでしょうか。まだ40代みたいですし。


閑話休題
まさか日本にいる時にすき屋に通い倒していた自分がベジタリアン料理に興味持つなんてこちらへ来る前は想像だにしてませんでした。食に対する意識レベルなんかほんとなかったですもんね。でも自分でもこれは良い兆候なんだろなと思います。自分もShanakaさんみたいに何かにガビーンとなって世のため人のためになるような事ができればなんて淡く考えてますが、あそこまで反則金をためてまでやる勇気はちょっとないかも、、、


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