IELTSで6.5を取った雑感


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1ヶ月程前にタイでIELTS(アカデミック)を受験して先日結果が返ってきました。

まず何故にタイで受験?と言いますと、去る4月の中旬にNZの移民局が発表した新しい移民政策の変更(永住権申請には必ず英語力を証明する移民局が設定した基準を満たさないと永住権が申請できなくなる)によってあっという間にNZ国内のIELTSの受験枠が埋まってしまい、出遅れた自分はというとちょうど会社の有給休暇を利用してタイに旅行行く予定にしてたので、たまたま受験枠が空いてた旅先のタイで受験をしてきました。

結果はというとOverall6.5を取得し、点数自体は初めて受けるには悪くはなく永住権申請に必要なポイントをゲットする事ができたのでひとまず安心しました。

ただ日常では相変わらず会社では上司のイギリス人が言ってる内容がスムースに聞き取れないですし、ミーティングでも途中で分からなくなって一人であたふたして全然余裕なんかもなく、現実的には英語に対する苦しみは一ミリも変わらないので、両手をあげて喜ぶものではなかった、というのが正直な感想です。

特に一番点数が良かったListeningセクションにおいては7.5とまあまあの出来ではあったんですが、現実はというと現場ではズタボロにされる毎日。

Listeningに関して思ったのがテスト中Bluetoothを利用してヘッドセットを装着しながら受験したのですが、そもそもこんな綺麗に雑音も混じらず相手の声なんか現場では聞こえてこないですし、会話のスピードはもっと早いし、飲んでたりなんかするといよいよ宴もたけなわになれば、皆のテンションもMAXでもの凄く早口になってますます聞き取りづらさに拍車をかけるしで、やはり本当の意味での英語力を測る事なんて無理なんだろうなと思いました。
もっと現場力を測れるような英語試験にするのなら、雑踏の中で聞こえてくる人同士の会話とか、バンバン隣を車が走ってる大通りを歩きながら会話してる人たちの会話とか、会議中に盛り上がったり意見闊達になってあっちこっちから意見が飛び交うような場面の会話や、喧嘩をしてお互い言い合って収拾がつかなくなっているような感じの方がノイズは邪魔するし他の人の声は聞こえてくるけど聞き取れないと仕事にならん、みたいな状況設定にした方がより現実味がありますし、より現実に則した点数が叩き出せそうな気もします。

海外の現場に出るようになってからというもの英語力というよりかは現場力、対人関係能力のようなものを数値化出来るようなものがないと単純に語学力を測るテストだけ受けても現場ではまるで役に立たなかったりする事もままあるとずっと感じてきているので、今回6.5という点数は取れたのですが必要がなければ正直2度と受けたくはないです。

ただやはりこっちで英語の不得手&異民族とのコミュ力が乏しい自分のような日本人が上手くやっていくのであれば圧倒的な言語力というのは最低レベルで必要なので、IELTSで言うなら7点以上、可能なら8点は取っておいてそれにプラスしてどれだけの素養や経験値、英語圏における文化、風俗への理解や知識なんかが組み合わさっていかに総合力で素敵な人間になれるかがポイントなんかなと思います。

最初からそれなりの容姿を持ち合わせていたりだとか、圧倒的な人間力を持ち合わせているだとか、こいつはほってけないと思わせるような何かがあるんならいいんでしょうが、少なくとも今の自分にそんなものはないです(鍛えてはいるけどまだ全然)。

だからもし英語力や人間的素養の充実だとかを目指すつもりがないなら日本食レストランとかの日本関連でやっていくのがこっちで上手くやっていく一番手の手段なんかなと思います。大抵は日本リテラシーを高めたり地元の人間の好みなんかを研究すればいいだけですし(それも簡単じゃないでしょうけど世界を自分という人間の総合力で相手にする事を考えればまだ手っ取り早いと言える)。

ただ個人的にはこの先どういう道に進もうとも総合的な人間力を向上としていきたいです。こちらでホワイトカラーの仕事を得たいとかネイテイブに囲まれて仕事していくのが夢みたいな幻想はとっくに消えており、逆にネイテイブばっかだと多様性が失われて彼らしか理解できない言葉や物事ばかり喋られて肩身が狭くなる経験を腐る程してきてるので、今はもうそんな夢物語みたいな事は期待してないのですが、今少し片足が入いりつつあるように、英語を理解してそれをもとにいろんな人間と知り合って自分の知らない世界の話を聞いたり、はたまた少しでも未知の事を経験できたりして自分の世界観がぐわっと広がっていくのが何よりも刺激的で快感です。

日本でもそれなりの世界を経験した人たちというのはおられるとは思いますが、やっぱ世界となると分母が違うので日本じゃ考えられないような経験をしてる人間も腐るほどいるわけで、そんな人らと同じ空気を吸ってたり一緒の時間を過ごしてると思えるだけで何か英語勉強してきて良かったなーと思えたりします。

だから点数じゃ推し量れない部分がますます重要になってくるわけで、単純に高い点数取ったとか目標点数を突破したからと言って素直に喜べない自分がいたわけであります。
(写真はBrowns Bayのビーチにて)
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