Variation of Conditions申請に伴うゴタゴタについて(1)


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オークランドタワーとビル群の夜景


5月上旬に取った2週間のホリデーから帰ってきたと思ったら、先週
の金曜日に会社でビザに関して動きがありました。

イギリスに本社がある自分の会社は数年前にAPAC(Asia-Pacific)地域の中心地になり得るNZに進出してくるにあたって、NZの地元企業(以下T社)とオフィスを間借りしたり、ビジネスに必要な事務機器などを借りたりできるようにビジネスパートナーとしてずっと提携していたのですが、去年あたりからうちの会社がNZでのビジネスも軌道に乗ってきて成長途上にあることから、T社とのビジネス提携を解消の上自社で完全独立に向けて、NZの一ローカル企業として今後は稼働していくべく、その第一歩として昨年8月より自社名義でCBDの一等地にオフィスを借りたり、ビザ上でもT社の名義ではなく自社名義で各従業員をサポート可能なようにT社からのビザの紐付けを自社名義へ変更すべくVOC(Variation Of Conditions)というビザ変更プロセスを2ヶ月前に申込していたのですが、それに対する移民局からの回答が金曜日にありました。

回答内容としてはビザのコンディションに違反しており、NZから出ていかないといけなくなるかもしれないという最悪のもので、主な移民局からの指摘として

・自社の法人としてのIRD(豪でいうTFN。税番号制度)の登録が今年の3月であり、会社として法人登録された2017年4月以降からビジネスの取引の記録が今のところ確認できず、ビジネスの持続性という点で承服できないこと。

・NZの会社法(Companies Act)に定められた、事業を行うにあたり最低一人は必要というNZのResidencyを持つDirectorが実質自社にもT社にも存在しないこと(提携先のT社のDirectorはNZのResidentなのですが、名義だけ貸しているというグレー部分を今回指摘された)

・ビザ上の”雇用主”はT社名義だが、雇用契約書の”雇用主”は自社名義、且つ平時のオペレーションは全て自社で執り行われていること。ただし給与はT社名義で振り込まれており、事実上の”雇用主”とビザ上の”雇用主”の齟齬によりビザの規定違反に抵触すること

・雇用契約書に記載された労働契約がイギリスの労働法に沿った契約になっており、NZのHoliday Actに定められた祝日規定に沿って給料が支払われていないこと(多国籍なため各国の祝日に合わせて休むことがあるが、NZの祝日に働いた時に1.5倍増しのペイがなされておらず遵守されてない点で指摘あり)

・個人的な指摘として、昨年パスポートの切り替えミスで生じたOverstayやIllegalな滞在履歴がここへ来て再度指摘されており、このままではVOCsではなく、全く新しいビザの発給が必要になること


上記指摘に対して移民局からは、ビザの抵触違反事項にあたる”雇用主”が自社なのかT社なのかの最終決定を下す判断材料としていくつかの追加書類を求めているのと、今後のビジネスの持続性を証明するためにNZ進出以来の収益に関する書類等と合わせて、提出期限は来週金曜日の5月25日まで。

自分含めて現在のビザがT社に紐付いている6名の社員と、同じくビザがT社に紐付いている管理職5名程を含め関係者が集められて先週金曜日に会議が開かれたのですが、オランダ人のBUD(Business Unit Director、オークランド支店の一番のお偉いさん、といってもまだ31-2才ぐらい)からは、翌週月曜日に移民局の担当者と協議をする予定であること、イギリス本社のお偉いさんとも本件に関して協議を行って対処する予定であること等の案内があり、問題なく対応するためパニックにならないような案内がありました。

ただBUDの「安心するように」という案内に反するように数人の同僚からは不安げな声で今後の展開等に関して質問があって、特に2人いる中国人女性はここNZに来るにあたってオークランドの学校に安くもない費用を払いOpen Visaを取得して、永住権を目指しているという事情を知っているだけに会議の後でその内の一人と話しをしたら「泣きたいぐらいに不安。正直仕事も手に付かない」とかなり滅入っているのがいたたまれなかったです。

そうしていると、この話しをどこからか聞きつけた永住権を持つマレーシア人の同僚が自分たち数名を昼ごはんに誘ってくれて、彼はこの問題の当事者でないにも関わらず今回起こった問題点につ<
wbr>いて一つづつ整理して話しをしてくれ、何故こんな自体になっているのか、今何をすべきなのかを語ってくれました。

ご飯代も彼が全て出してくれて、最近子供が出来たばかりの彼は子供が出来てからの2ヶ月ほど断酒しており、「ビザの問題が落ち着いたらまた酒奢ってくれればいいよ」と言ってくれたりと、普段陽気で盛り上げ役の彼なりの配慮だったのだと思うとその男前な優しさが沁みました。

その日の夜はすぐに家に帰りたくなかったのでBritomart(フェリー乗り場がある、シドニーで言うCircular Quay的な場所)周辺の波止場などを仕事後に一人でうろうろしていたら、たまたま同僚のインドネシア人に道端で会ったので一緒に飲みに行きました。彼に今回の経緯を伝えるとビジネスの存続すら危ういかもしれないから早く次の仕事探した方がいいよとアドバイスしてくれたのですが不安や窮地に陥っている時に少しでも勇気づけてもらえるような声かけをしてもらえる仲間の存在がとても有り難いですね。数ヶ月前にシェア先でトラブった時も別の元同僚が一つ返事で自分を自宅へ受け入れてくれたし、思えば人に助けられてるのにいざ他人が困った時に人助けが出来ているだろうか、とか普段から人を見て何か困ってないかどうかまだまだ見れておらず、いつまでも自分本位なままなのが未熟で情けなくなります。

この週末を利用してビザアドバイザーやら移民弁護士にメールを入れました。くだんの中国人の同僚は相当怒っているようで、Whatupでマネジメント層の不満をぶちまけてきたのと、アドバイザーとの相談内容、最悪DeportationをくらってNZを退国しないといけない可能性があること、Deportationの前に職を辞する可能性のあること等話し合いました。

月曜日は出勤早々にBUDと、この週末にメールしておいた移民弁護士等からの追報が待たれます。


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